清掃時の電源OFF、徹底されていますか?
清掃時に電源を切るということは、機械操作の常識と思われ、また実施されているお得意先も多いかと存じますが、いま改めて生産現場のご確認をなさって下 さい。
釜内に人が入り清掃中に、撹拌羽根が回りケガをしたという事故が発生しました。原因としては、操作盤の電源が入っていたため、他の作業者が撹拌ボタンに接触した、または誤って撹拌ボタンが押されてしまったことが考えられます。撹拌後、すぐに停止ボタンを押しても惰性で撹拌羽根は動きます。低速回転はトルクが強く、身体を入れると巻き込まれる危険性が高いものとご認識下さい。人身事故が発生する恐れがあります。危険防止のため、下記についてご注意下さい。
危険防止のために
- 清掃もしくは釜内点検作業を行う場合は、必ず操作盤内の電源スイッチ・ブレーカーを切って下さい。
- 釜内に手を入れて作業する時、釜内に入って作業する時は、必ず操作盤内の電源スイッチ・ブレーカーが切れていることを確認し、人が作業しているため電源を誤って入れないよう明確に注意を促す表示・看板(点検中・清掃中など)を人の目につく所に立てるなどの処置をして下さい。
その他清掃・点検時の注意事項
- 蒸気加熱の機械の場合は、蒸気主弁を閉めて、機械内の蒸気を開放して下さい。
- 生産終了後の機械(特に釜・撹拌部・蒸気配管など)は高温状態ですので作業は機械が冷えてから実施して下さい。
- ステンレス鋼は、表面の製品、錆、水垢(スケール)等の付着物をそのままにしておくと、腐食、割れの原因となりますので、使用後は表面を清浄にして乾燥させ、空気に触れるようにして下さい(鋼の表面に作る薄い不動態皮膜が錆や汚れの進行を防ぎます。この膜はまわりに酸素があれば自動的に再生して錆を防ぎます)。
さらなる安全のために
- カギ付の電源スイッチを付け、作業者が電源スイッチを切って、そのカギを作業者自身が持って作業する(作業者以外は機械操作ができません)。または、操作盤の扉にカギを取り付け、作業者がブレーカーを切って、操作盤のカギをかけ、そのカギを作業者自身が持って作業する(作業者以外は機械操作ができません)。
- 清掃もしくは釜内点検作業を行う際に、電源スイッチを切っても底抜きバルブ開閉や投光器ON/OFFなど必要最低限の操作のみ可能とする制御を追加する(撹拌はできない)。
(2012年7月31日)